SDGsにあるように「誰ひとり取り残さない」を主眼に置き、市民の声をしっかり聴いて迅速に取り組んでほしいとの思いで市に質問しました。
T コロナ禍において、市民の暮らし、商業、雇用を守る市の施策を迅速に打ち出すべき
◎市民の困りごとをしっかり把握して、制度のはざまにある人も救えるよう、スピード感をもって取り組んでほしい!!◎
■コロナ禍に対する独自支援について今後の対象、規模、内容について
コロナ禍がもたらす経済的な影響について、市では「大打撃」と認識しているが、データとしては把握していません。
市民や市内事業者からの声については、市民側からの発信が主で、商工会へのヒアリングなども行っていますが、さらに積極的に能動的に市民の声を収集するよう要望しました。
今後の市の独自支援について、市長からは「国や東京都の取り組みから漏れてしまう方を支援する施策について、財政状況を見極めながら検討する。」と答弁ありましたが、私からは以下の通り質問、要望しています。
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市としても、国や都の支援策の現状をとらえてほしい。私の元に届いている声には次のようなものがある。
●持続化給付金
・申請から一ヶ月以上経ってもまだ支給されない
・1か月の売り上げが前年比50%減の事業者が対象だが例えば4月15日~5月15日であれば前年比で50%以上減だが、4月、5月ひと月で見れば50%までは割り込んでいないから申し込めない
・書類上本社が外国にある場合も適用外になる
●小学校休業等対応助成金
・労働者ではなく使用者側が国に申請することになっているが、申請が煩雑で使用者側が申請してくれない
●医療従事者や介護従事者への慰労金(国の補正予算で組み込まれる予定)
・医療従事者、介護従事者と同じように対面で働き続けてきた保育士は対象外
また、市の独自施策である「小平市中小企業等家賃支援給付金事業」についても、持ち家の人には適用されない。またオーナー支援もしてほしいと訴えもある。固定資産の減免の措置が来年度あることは承知しているが、「今」資金が必要な人が多い。そのような減免では遅い。しっかり考えてほしい。
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■今年度実施が難しくなった施策や不急の施策の後ろ倒しなどによる財源捻出などの検討は。
市長、部長からは「事業の見直しについて現在検討している。経費削減を検討。来年度以降の税収が下がることが予想されるので、取り組み方針をたてる。財源不足はこの間ずっと続いているので、長期的に検討することが必要。経常経費を市民生活に影響のない範囲でどこまで削減できるかも要検討。」と答弁がありました。
歳出を抑えることも必要ですが、「ポストコロナで生活スタイルがかわるとも言われている中で、市政運営において逆に「攻める」ところはあるか」との問いには「在宅勤務が進み、都心のすぐ近くでなくても、環境の良いところを選んで住む人も多くなる。小平市の魅力を高めてより多くの人に来てもらう施策を打っていくことは大事になる。」と答弁。
そこで、私からは以下の通り重ねて質問しました。
「小平を選んで住んでいただくということなら、今回のコロナ対策においても、「国や都の動向を見て、財源も貰い忠実にやっていく」ことも大切だが、「小平市が、市民が大変な時に助けてくれた、寄り添ってくれた」ということが決め手になる。困っている市民に手を差し伸べることが非常に大切。市長からは積極的な答弁が聞かれなくて残念。
例として、明石市では、以下の取り組みを行っている。
3月2日に対策本部を置き、専門相談ダイヤルを開設、学生、個人商店に緊急支援(100万円、貸付)、ひとり親に5万円上乗せ、子育て世代に1万円上乗せなどいち早く取り組んだ。
どう考えるか?」
市長からは、
「消極的なわけではない。国は国債出せるが市は出せない。財政的な責任を負うのは国。市がやれば財政再建団体になってしまう。国や東京都に支えてもらって、その網の目から落ちてしまう人を救う。」
「金額の多寡はあるかもしれないが、ぜひ積極的にやってほしい。」と重ねて要望しました。
■「小平支え合い基金」を創設し、市民からの寄付を募ってはどうか
【答弁】
基金ではなく、コロナ施策に使えるように寄附金の使途を新たに追加した。
今、どうするか、が重要なので、基金ではなく、寄付にした。一番困っている人はだれかを念頭において使っていきたい。
■特別定額給付金の市内での消費を促す広報施策をうってはどうか。
10万円の特別定額給付金については、使い道は個人の自由ですが、買い物をするのであれば、ぜひ市内で使っていただきたいと思い質問しました。これについては、「商工会と検討中。市報や市ホームページ、チラシ、ポスターなどで広報する。」との市長答弁で、期待しています。
もう振込も始まっているので、早くしてほしいと要望。
日南市では「日南10万つかエール百貨」というカタログサイトをオープンしているので、このような取り組みもぜひ検討してほしいと要望しました。
■解雇や雇止めにあった市民を会計年度任用職員として採用してはどうか
これについては、早速募集していただきましたが、期間が短く市報にも掲載されませんでした。今は国や都の財政支援もあるので持ちこたえたとしても、これから雇用の悪化が予想されるので引き続き要望。
■コロナ禍で育児環境が厳しくなっている家庭からの声も届く。3月定例会で取り上げた多胎児育児支援をはじめ育児中の家庭に対して都のとうきょうママパパ応援事業やベビーシッター利用事業を活用して支援を始めるべき。
東京都からはまだ詳細が示されていないとの答弁。詳細分かり次第いち早く取り組んでいただきたいと要望しました。
なお、育児パッケージの追加配布(これまでの1万円商品券にプラスしてもう1万円分を支給)については市も先行して対応しています。これはタクシー移動にも使えることを確認。育児パッケージは面談か、アンケート回答者への郵送という方法で手渡すとのことです。
妊婦さんからもコロナの影響で個室しか使用できなくなり、予定外に15万円の出費があったというメールをいただきました。妊婦さんへの支援もお願いしたいと要望。
U コロナ禍における高齢者、外国人、生活困窮者への対応について
◎高齢者や外国人の孤立が心配。そして、生活困窮者には、迅速に柔軟に対応してほしい!!◎
■ 緊急事態宣言中、高齢者のみ世帯、高齢者の独居世帯に対しては安否確認等を行ったか。今後についてはどうか。
市長答弁により、一部の見守り事業が実施できない状況であることがわかりました。訪問給食サービスなどは行われています。地域包括支援センターでは電話等で生活状況や困りごとなどをお聞きし、健康状態の把握にも努めている、今後はできるだけ早い時期に休止している見守り事業を再開していくとのこと。
今年からふるさと納税の返礼品に郵便局の見守りサービスが追加されたのですが、コロナの影響もあってか、まだ申し込みはありません。
コロナ禍では人手による見守りが難しくなりました。例えば電球のオンオフで無事を確認できるサービスなどであれば、人手を介さず見守ることができ、市内の事業者と提携し、長時間トイレなどの電球が使われなかったら駆けつけてもらうなど、市内事業への貢献も可能です。このようなメニューも考えてほしいと要望。
■市内在住外国人に対する情報提供、相談窓口等はどのような形で行ったか。今後についてはどうか。
「市のホームページは多言語で翻訳ができる。特定の相談窓口はないが、必要に応じて庁内の各相談窓口をはじめ関係機関などを案内している。また小平市国際交流協会では毎月情報紙等の発行しているほか、フェイスブックを活用して、東京都へのリンクを設定。引き続き国際交流協会などと連携し、情報提供に努める。」との市長答弁。
しかし、国や都のホームページではわからない、学校や保育園など市独自の問題について相談したい方もいたと思います。国際交流協会も閉まっていましたが電話相談窓口は設定しておくべきだったと思い質問。今後は多文化共生課といった組織で束ねることが必要だと重ねて主張しました。なお、留学生の皆さんもコロナ禍の間、一橋の寮におられた方も多く、困りごとは寮の方に相談しているとのことでしたが、市と連携することも必要だと思うと意見があったので紹介しました。
■生活保護の現況について
市内の生活保護の新規受給者数は昨年の3月から5月までが101人、今年が58人と、減っていることがわかりましたが、今は、国や都の支援もあって、なんとか踏みとどまっているが、7月くらいから急増するのではないかと危惧しています。
生活保護に至る前の住宅確保給付金や緊急小口融資の増が一つのバロメーターになりますが、住宅確保給付金の件数は昨年4月ゼロ件、5月5件であったが、今年4月は2件、5月は66件と激増しています。
また、住宅確保給付金は申し込みから入金まで3週間(もっと長い方も…)もかかることがわかりました。今困っている人には非常に長い時間です。さらに、この制度は、一度利用すると、再度申請しようとしても、自分の責めに帰さない解雇のとき以外はできないこともあり、制度のはざまに落ちてしまう人もいますので、しっかり考えてほしいと重ねて要望しました。
また生活保護の要否判定について、車や、持ち家資産、求職について柔軟に対応するように厚労省から通知がありましたが、「短期間でも保護が受けられるし、無理な求職活動を求められることもない」ということも窓口でしっかり伝えてほしいと要望、担当部長から窓口でしっかり対応すると答弁がありました。
市の回答について動画をぜひご覧ください。